ガソリン携行缶への給油厳格化の取り組みが行われています。皆さんは実感あるでしょうか? 実は今こんなことが起きているんです、ってなことを書き出してみました。京アニ放火事件を受けての取り扱い強化ですが副次的にいろいろなことがおきているのですよ。
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2019年京アニ放火事件を受けて
近くのガソリンスタンドで給油したガソリン携行缶20L×2個で犯行に及んだ京アニ放火犯。大変痛ましい事件で大きな傷跡を残し、副産物として被害者の実名報道の在り方、ガソリンの販売方法など多くの問題提起がなされた京アニ放火事件でした。
この事件を受け消防庁は早急にGSなど業界にガソリン携行缶への給油対応について注意喚起、取り扱いの協力依頼を行いました。しかしながら、大変なのは現場だけですよ。お客さんに対して身分証提示しろとか、目的を教えろとか。しかも法的な根拠はありません。トホホな状態です。
早く法律で決めればいいと思うのですが、政府は野党からの「法改正を行う必要があるのでは」の質問に対し、「検討することが適当」であることを2019年8月15日に閣議決定しました。現在、消防庁が全国ガソリンスタンドに推し進めている、身元の確認、目的の確認、販売記録の作成。これらの対策の実施状況をみながら検討を進めるとのことです。なかなかに先が長そうなお話です。
今、ガソリンスタンドがしなければいけないこと
消防庁の要請に基づき、
①携行缶への給油を希望するお客さんに本人確認(運転免許書、保険証などの提示)のお願い
②販売記録の作成(販売日時、販売量、購入者住所、購入者指名、購入目的などを記入)
ざっと調べたところ、販売記録については様式などは特に示されていないようです。必要な要件が記入できれば良いのではないでしょうか?
今、購入者がしなければいけないこと
ガソリンスタンドが上記のように販売記録をつけなければいけないので、いろいろと協力することが必要ですよね。特に身分証明証を持っていかなければならなくなりましたね。要注意です。
あと容器もチェックされますので堅牢なガソリン携行缶を持参していく必要がありますね。
今、携行缶給油難民がたくさん発生しているの知ってますか?
現在、携行缶へ給油をしてくれないガソリンスタンドが増えています。知っていますか? ことの発端は先述のガソリンスタンドが作成しなければいけない「販売記録」です。
販売記録に記載されるのは、お客さんの住所や氏名ですよね...。 そうです立派な個人情報となりますよね。 今の世の中、様々な個人情報に関する決まりがありますよね。そこであるガソリンスタンドは「このような個人情報の厳格な管理を私たちのガソリンスタンドではすることができません! よって携行缶の給油はいたしません。」と白旗をあげたのです。これは、うまい作戦ですよね。これにより煩わしい現場対応はクリアできます。正しいことを言っているのですから責められることもないでしょう。携行缶への1事業所(ガソリンスタンドですね)販売数量はなんと1日200リットル未満に決められています。えっ、携行缶10個分まで? 営業的にも200Lを失っても痛手ではないですよね。
ガソリンスタンドとしては名案なのですが、困ってしまうのは農家さんなど機械用のガソリンが必要な人たちです。
ガソリンは危険物として管理が大変で、設備にもお金がかかりそうですもんね。自分の家で消防に危険物の届け出までして保管なんかしないのでしょう。
こんな人たちが、行く先々のスタンドで給油を断られる。そして給油ができるガソリンスタンドに集結するわけですが、先述のとおり、携行缶への1事業所(ガソリンスタンドですね)販売数量はなんと1日200リットル未満に決められています。ここでみんなが給油できない。多いのは農家さんですからね。必要な燃料が手に入らないと大変な影響ですよ。
これらの解消に向け、消防庁が通達を出しているもようです。原則1事業所の1日200リットルは変更しないが、設備に給油の安全装置などを完備していれば、200リットル以上販売しても良い。 書いていてよくわかりません...。ダメだこりゃ。
まとめますよ
国に求めるのは制度の確定ですね。早くしっかりとみんなが困ることのないようにしてもらいたいです。
さしずめ問題に直面している農家さん達にとってはオイルショックですね。ガソリンはあるのに手が届かない。千葉の梨農家さんたちが困っているニュースを見ました。梨が食せなくなるとワタクシ的にも困ります。早く解決すると良いですね。